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最近、「BookPC」と呼ばれる小型PCをよく見かけるようになりました。これは、名前の通り、本棚に並ぶような大きさと形状になってます。ショップで販売しているものは、ケースにマザーボードやドライブ類を予め組み込んだ半完成品になっています。 さて、このBookPCを100%自作しようというのが、今回の趣旨です。上記の様に半完成品を買っているようでは、PC DIYerとは言えませんからね。 |
この計画を思い立ったのは、CUWE-FXというマザーボードにお目にかかったからです。このFlexATXマザーは、大変小型なだけではなく、拡張ボードなしでシステムを構成できます。つまり、ビデオカードやNICは全てオンボードになっているのです。ということは、「薄型」のマシンが作成できる可能性があるわけです。最近、ノート型でも薄型が流行っていますので、格好いいマシンを作りたいものです。
CUWE-FXマザーボード(画像をクリックすると大きな画像が見れます。)
しかし、このマザーボードを入手するまでが大変。早くから出るという情報はあったのですが、実際、日本橋でお目にかかるまで、えらく待たされました。
次は、ケースです。市販のパソコン用ケースでは、面白くないので、電子工作で用いる一般的なケースを選択しました。もちろん、薄型で、サイズは、350×230×55。マザーだけなら、一回り小さいサイズでも入りますが、さすがに他に何も入らなくなりますので、この大きさになりました。
一番苦労したのが電源です。薄型ケースにするため、高さが55mm未満という制約になります。市販のMicroATX用電源を使えばいいと、思ってましたが、ショップで見かける電源は、大抵55mm以上あります。55mmというのは、かなり「薄い」のです。もっとも、日本橋じゃ、小型ATX電源をバラで売ってるのをほとんど見かけないX-<
次に考えたのは、電源の自作です。要は、±5Vや±12Vを作ればいいんじゃないか。・・・しかし、この場合も大きさが制約となりました。都合よく4種類の電圧を出力するものはなく、また、複数の電源を組み合わせる場合、やはり大きさが制約となります。(±5V電源さけでも、容量を考えるとかなり大型になる。)
最終的に手持ちの小型AT電源を採用しました。これは、小型のAT用ケースに付属していたものです。シールドに入った状態では、55mmをオーバーしますが、バラせば十分納まることがわかりました。
採用した小型AT電源(シールドケースに入った状態。AT-ATX変換コネクタ付き)
なお、AT電源をATXマザーに使えるようにしないといけませんが、これは、問題ありませんでした。念のため、変換ケーブルを用いて、CUWE-FXに繋いでみましたが、問題なく動作します。(ATX電源は、3.3Vを供給するようになっているが、これは不要。どうやら、3.3Vはマザーで作っているらしい。)テストでは、変換ケーブルを使いましたが、実際は、ATX用コネクタに付け替えます。変換ケーブルのおかげで、配線もわかりますしね。また、電源がソフト的に切れなくなりますが、これは構わないでしょう。
電源以上に問題なのは、CD-ROMドライブです。大きさの制約から、薄型のものを使いたいとこです。薄型のドライブ自身は単体で売っているのですが、コネクタが小型のものになってますので、これが問題。40pinのIDEコネクタへ変換するアダプタがあるらしいですが、日本橋を探しても売り切れ。また、変換コネクタを自作しようにも、該当する小型コネクタが売ってないし、配線もわからない。(一見、ハーフピッチコネクタのような形状だが、ずっと小型のコネクタなのです。)まあ、変換コネクタは世の中には、あるようなので、どっかで入手できるのを期待して、とりあえず薄型ドライブだけとりつけてしまうことにします。
HDDは、当初から2.5インチを用いるつもりで、これは大変小型なので、ケースのどこにでも納まる感じ。こちらは、変換コネクタは持ってましたので問題なし。
で、問題なのは、FDドライブ。通常のものは、結構でかくて、ちょっとケースには、納まらない。これも薄型のものがあるようですが、CD-ROM以上に入手とコネクタが問題。というわけで、FDDは、「外付け」にすることに。実際、マシン稼働中にCDは必要になっても、FDはあんまり使いませんからね。(大きさの制約から、CDドライブかFDドライブか「どちらか一方」が収納出来る、という選択でした。で、内蔵するのは、FDじゃなくてCDドライブを選択したわけ。)
部品が一応揃ったので、ようやく製作開始。(細かい部品については、その都度述べます。)
まずは、部品のレイアウトを決め、ケースの穴あけ加工。大きなところでは、マザー背面コネクタパネルとCDドライブ用のパネルカット。あとは、各部品の取り付け穴。これらは、ドリルとニップルとやすりでバキバキと穴をあける。ケースは1mm厚アルミ版なので、加工自身は簡単。さらに、内部の部品取り付けようアングルや装飾パーツも作る。(これらは、後述。)
穴あけは終わったが、あと、若干事前に加工すべき部分がある。それが、フロントパネルの装飾。なにしろ「プレステ2」風にするので、これをまねてみました。いや、単に5mmプラ棒をずらっと並べただけだけどね。金属とプラスチックなんで、最初ネジ止めにしようかと思ったけど、結局ボンドで貼り付けただけ、いいかげん。でも、ちゃんとくっついてくれた。もちろん、黒に塗ってある。
右側に取りついているのは、温度計。左側の細長い穴は、CD-ROM取り付け用。
ようやく部品類の取り付けにはいる。まずは、電源。予め、ACインレット周りを配線したあと、ネジ止めで取り付ける。裸なもんで、マザーとの境界に「壁」をたててシールドとする。これは、アルミのアングルとプレートで製作。空冷のため、一部パンチングになっている。あとは、配線。なお、電源の115V/230V切り替えスイッチは省略し、それ用の配線はハンダ付けしてある。
機器側のコネクタは、小型のものに換装。AT互換機用の4極のは結構デカいので、ちょっとでもスペース節約のため。
つづいて、いわゆるパネルLEDの配線。内容は、電源LED、HDD LED、リセットスイッチ、スピーカの4つ。ATX用の電源スイッチは使わないのでなし。
マザー側は、フラットコネクタで一括配線(除くHDD LED)。ツイストペアすだれケーブルの反対側をハラし、各アイテムへ。リセットスイッチは、予めパネルに取り付けてあるので、ハンダ付け。スピーカ(100円の小型のもの)は、取り付け場所未定なので、適当に転がしておく。で、LED類は、フロントの5mmプラ棒に穴あけて、そこに埋め込む形で取り付ける。プラ棒は、LEDが取りつく部分だけ無塗装(白色)なので、ここが光る仕組み。LEDの色は、電源が当然「青」で、HDDは、赤。
しかし、我ながら配線が、きちゃない。一部既存のコネクタを生かすために、線同士つないでいるし、熱収縮チューブが言うことを聞いてくれなかったので、ぐちゃぐちゃ・・・。
いよいよというか、ようやくマザーの取り付け。その前に、前面パネルやCD-ROMのパネルを塗装したり、ケースカバーの加工を行う。(ケースカバーは写真撮るのを忘れたので、後日まとめて報告。)マザーは、4ヶ所の取り付け穴に加え、補強のため中央の穴にスペーサだけかます。取り付けは、ボルトナットと5mmのスペーサを用いている。電源コネクタやパネルLEDコネクタを繋いで完了。
最後はドライブベイ関係で、順番からいくとHDD。マザーでいうとパネルLEDコネクタの上あたりに、CD-ROMと重ねて収納される。取り付けは、予め作ってあったアルミアングルとプレートを用いて、HDDのサイドの穴にネジ止め。片持ちになるが反対側はマザーボードの上なのでアングルをかますのは難しい。そこで、HDD下方の穴から「足(ボルトとスペーサ)」をはやしておく。
言い忘れたけど、HDDは、2.5inchね、省スペースのため当然の選択。
HDDの上に重ねる形でCDドライブを取り付け。取り付け穴が若干合わなかったのでアルミテープでごまかしてあるけど・・・。また、ローディング部分のカバーがケースパネルにひっかかったりして難儀する。ケースパネルが一枚板なせいなので5mmプラ棒で裏打ちを追加。
実はこれ、DVD-ROMなのね。変換コネクタ付きのを見つけたので、高かったけど購入。変換コネクタにより、IDE40pinコネクタ、電源コネクタ(これは、FDDサイズ)、ついでにオーディオ出力用コネクタに変換される。HDDもDVD-ROMもケーブルは、得意のツイストペアすだれケーブルを自作。ちなみに外付けFDD用ケーブル(これは、オプション品だね)も、同じケーブルを使って作成しておく。
先に加工済みだったけど、写真撮るのを忘れてた「蓋」です。取りついているのは、排気ファンとCPU用ファン。CPU用ファンは、ヒートシンクに取り付けてもよかったんだけど、なんとなく蓋側に取り付けてみました。これは吸気方向に働くんだけど、外気を直接取り込むのでよく冷えるぞ。トップカバーに穴があいているわけだが、一応安全のためにガードもつける。しかし、これじゃ重ね置き厳禁だね。
サイドには、排気ファンがつく。左右に取り付けられるようにしたが、取り敢えず右側だけファンを取り付ける。ケース内が熱くなるようなら、もう一方にも増設するつもり。(静音化のためファンの数は減らしたいからね。)
中央のCPUファンから吸気して、両サイドから排気するわけ。本体を縦置きした場合、空気の流れが下から上へ、というのが理想だが、そういうわけにはいかなくなってしまった。まあ、しゃあないでしょう。マザーや電源の配置を考えると、どうしてもCPUが中央にきてしまうから。また、DVD-ROMのトレイには、爪がついてなく、この理由からも、縦置きは難しい状況ではある。折角の薄型なんで、本棚に収納したいところだったんだけど、横置きで使うのがベターでしょう。
で、さっそく「火入れ」。なにしろ、FDDが「外付け」なんで、カバーを外した状態での運転である。(カバーに「メインテナンスハッチ」でも付けようかと思ったけど、FDDを使うことは、早々ないだろうということで、こういう格好になりました。
ごちゃごちゃと加工したあとでのことなんで、ちょっと不安だったが、無事起動、問題なく動くことを確認しました。
あと、若干の「装飾」を・・・。PS2風にするつもりだったが、ケースカバーが、アルミヘアライン仕上げなので、これをそのまま生かす。黒と銀というのもいいでしょ。前面パネルには、LEDの説明等を安易にシールを貼る。前面及び底面のネジや金具で地が残っているものは、黒で塗る。忘れそうになったが、底面にはゴム足もつける(これはケースに付属してた)。
最終的な大きさは、235mm×350mm×57mm(突起物のぞく)。PS2なんかと比べると遥かに薄い。もちろん、そこら辺の市販BookPCより薄い。重さは、不明だけど、片手で楽々持てる。ちょっと重めのノートパソコン程度ですな。
写真1:bakibakiPCトップページにある(PS2風)縦置き写真の拡大です。
写真2:前面及び背面
写真3:DVDトレイをあけたところ